「手前勝手世界食物語、第316」 「DAIGOのステーキ」

数寄屋橋、高速道路下の「銀座ファイブ」の地下に新しく出来た店がある。場所は本当に悪い立地だから、いつまで持つかは分からないが、お肉の専門店でどうやら大手焼肉チェーンの店らしい。「40日熟成肉」というのを食べた。ミディアムレアーで注文したが、作り方は切った牛肉をバーナーで炙って作っていた。出されたプレートにはちょっとお洒落なスタイルで肉が乗せられていたが、味はまあまあだった。「ステーキ」というのは「肉を切ったブロック」の意味らしいが、肉の固まりが「どーん」と出てきて、肉本来の味を塩や胡椒等でシンプルに楽しむのがステーキを食べる原点だろうから、これが一番美味しいと私は思う。フランス料理のように凝ったメ[スを掛けるのはどうかといつも思っている。その点日本料理は「素材の味」を引き出すだけというか、その引き出し方が実に繊細で細やかで、「おもてなし」の原点が浮墲ウれる料理だといえよう。また行きたくなる店でした。ちょっと立地が悪いのと通路に面しているのが不安でしたが、お勧め出来る店です。
以上、勢古口がカナダ帰国後、東京よりお送りしました。

「高原の湖にて」

写真はローンレンシャン高原の湖での遊覧船での風景だ。船長や助手の人とのスナップだ。垂オ上げたように周囲には超高級別荘がある。さて最終日、ナイアガラから米国に再入国し、近くのバッファロー空港から飛行機でニューヨークの「ニューアーク空港」に向う。機内から見ると下界は紅葉で黄色く赤く木々が光り輝いていた。本当に何もない広い山林が広がっている。バッファロー空港を離陸した直後、下に高層ホテルとその間からナイアガラの滝から噴出される白い霧状の雲が見えた。大量の水が落下する時に発する膨大な量の水の霧だ。それが立ち上っている。約100mほどの高さまで上がっていた。凄い迫力だ。ニューヨークまでの一時間はアメリカ大陸の広さを実感させられた時でもあった。都会に近づくまでは森しかなく、家などない。眼下の森林地帯は紅葉の真っ盛りだった。ナイアガラ周辺はカナダでも有数の「ワイン産地」だそうだ。特に有名なのが「アイスワイン」、葡萄が寒さで氷付いた状態で早朝一房一房手でもぎ、それから作られたワインは糖度が増し実に美味しいものになる。勿論世界的にはドイツの「アイスワイン」が有名だが、幾多の品評会でドイツワインを凌いで高い評価を得ているという。土産に買い求めてきたが、高かった。ニューヨーク郊外の「ニューアーク空港」から乗り継いで約14時間掛かって成田に戻った。長い空の旅でした。

「雪景色」

夏は「避暑地」として、冬は「スキーリゾート地」として有名な「ローンレンシャン高原」、そこにある湖の周囲にある別荘は一軒辺り8億から10億円というが、正にカナダは「今、不動産バブルだ」という。トロントも「マンションの建設ラッシュ」だった。高層マンション(こちらではコンドミニアムと呼ぶらしいが)が林立している中、更に沢山のマンションが建設されていた。トロントは2008年のオリンピック開催を北京と争い破れた。しかしその時に計画した高速道路は既に完成していて最大20車線以上の道路を車が埋めていた光景は信じられなかった。経済の中心地、人口600万人の「トロント」は地下鉄、路面電車、バス等も走っているが、やはり基本的には車が移動手段の中心だという。兎に角ラッシュアワーの車の数は凄い。話しを戻して、ローンレンシャンは雪だった。いつもの年よりは遅い雪だったが、降り出したらあっという間に白銀の世界になってしまった。自然の力には敵わない。トロントでも公園には沢山の「リス」がいた。夜には「アライグマ」も現れるという。自然と共存しているカナダは素晴らしい。好きな国の一つだ。カナダは今回で3回目の訪問だが、住みたい国の一つでもあるカナダ。また来てみたい。

「ハロウィン」
これはキリスト教の儀式なのだが、日本でも盛んに行われるようになった。元々、キリスト教では11月1日と2日が日本で言う所謂「お盆」と同じで先祖の「墓参り」に行く風習がある。その時持参する花は「菊」だという。必ず墓参りに行くというからさぞかし墓地は混雑しているのだろう。そして先祖の霊を悪魔やその他の邪悪なものから護るために「ハロウィン」が行われるという。その際にお化けなどの怖いものを飾るというのだ。こういった謂れを知った上で、日本人がハロウィンを楽しむのならいいのだが。そういう私もつい先日まで知らなかったが。

「ナイアガラ」

今年は「世界三大瀑布」征服を目指す年だ。まず3月には南米の「イグアス」に行った。そして今回はカナダ、アメリカの間にある「ナイアガラ」に、11月にはアフリカの「ヴィクトリア」に行く嵐閧セ。これで3つを完全征服することになる。ナイアガラはイグアスに比べれば水量も少ないし幅も狭い。また直ぐ近くには高層ホテル群やカジノもある文明のど真ん中にある滝だ。写真の手前が「アメリカ滝」、向こう側が「カナダ滝」だ。中間にある小さな島はアメリカ領になる。国境は「ナイアガラ川」の中間に敷かれている。水量も幅もカナダ滝の方が大きい。カナダ側から船に乗り、カナダ滝直下まで行き、滝の雫(しずく)を浴びる。ポンチョスタイルの雨合羽を着て、嬉しそうに霧状の水を浴びる。これもイグアスの迫力に比べるとかなり差がある。だが、まあ美しい滝で水の色が青く緑で本当に綺麗な滝だ。イグアスを「男性的」だと例えれば、ナイアガラは「貴婦人」だろう。美しい二人の貴婦人が並んでいるという感じだった。

2013年の映画のお話し
映画「グランド・イリュージョン」(丸の内ピカデリーにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年178作目)
中々面白い映画だった。奇抜なアイデア、人を騙すテクニック、最後のどんでん返し、どれをとっても面白い。

映画「人類資金」(丸の内ピカデリーにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年179作目)
所謂「M資金」、これが「MANKIND」というのがちょっと考え過ぎか?つまらなかった。

映画「ダイアナ」(有楽座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年180作目)
プリンセス・ダイアナの離婚後の恋愛関係を軸に描く。哀しい女の性かな?それにしてもチャールズ皇太子は酷い男だね。

映画「R・I・P・D」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年181作目)
事件の捜査中に相棒に殺された警察官が死後の世界で復活させられ、地上にいるモンスターを退治するという荒唐無稽なお話し。お薦めしません。

映画「もうひとりの息子」(シネスウィッチ銀座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年182作目)
湾岸戦争の時に出産した二家族が18年後、赤ん坊の取り違えがあったことを知らされた。そこはユダヤ人とアラブ人、イスラエルとパレスチナと全く違う環境の家族だった。果たして結末は?中々よかったです。

映画「危険なプロット」(ヒューマントラストシネマ有楽町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年183作目)
フランス映画。16歳の高校生が宿題の作文に友人の家族を取り上げた。そのために友人の家に立ち入ることを考える。一方、国語の教師は彼の才狽ノ磨きを掛けようとして作文の指導に熱中する。その結果、起きたことは?これは面白い映画でした。

日経新聞11月1日付け夕刊「シネマ万華鏡」の評価によれば、「42/世界を変えた男」が4つ星、「父の秘密」が4つ星、「スティーブ・ジョブズ」が3つ星、「パーシー・ジャクャ唐ニオリンポスの神々」が3つ星、「ある愛へと続く旅」が3つ星、「ばしょ馬さんとビッグマウス」が3つ星、「ヴァン・ゴッホ」が4つ星でした。

「私の去年2013年の映画の評価は?」
今年の★★★★★は、「舟を編む」「少年H」「タイピスト」「そして父になる」
今年の★★★★は、「シェフ」「アルバート氏の人生」「ライフ オブ パイ」「東京家族」「ムーンライズ・キングダム」「ジャンゴ」「愛、アムール」「ヒチコック」「天使の分け前」「藁の盾」「アイアンマン3」「ラストスタンド」「カルテット」「旅立ちの島唄」「奇跡のリンゴ」「アンコール」「真夏の方程式」「ワイルド・スピード ユーロミッション」「風立ちぬ」「クロワッサンで朝食を」「最愛の大地」「スマイル・アゲイン」「サイド・エフェクト」「凶悪」「グランド・イリュージョン」「危険なプロット」

「シノプスシ240」
「未決」(佐伯 泰英 著)光文社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年288冊目)「吉原裏同心」シリーズ第19弾

「大義」(坂岡 真 著)光文社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年289冊目)「鬼役」シリーズ第9弾

「馬喰町妖獣殺人事件」(風野 真知雄 著)文春文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年290冊目)「耳袋秘帖」シリーズ第16弾

「20」(堂場 瞬一 著)実業之日本社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年291冊目)

「半斬ノ蝶 下」(門田 泰明 著)祥伝社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年292冊目)「浮世絵宗次日月抄」シリーズ

「秘剣 双ツ竜」(門田 泰明 著)祥伝社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年293冊目)「浮世絵宗次日月抄」シリーズ

「奥伝 夢千鳥」(門田 泰明 著)祥伝社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年294冊目)「浮世絵宗次日月抄」シリーズ

「深川澪通り木戸番小屋」(北原 亜以子 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年295冊目)「深川澪通り木戸番小屋」シリーズ第1弾

「深川澪通り燈ともし頃」(北原 亜以子 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年296冊目)「深川澪通り木戸番小屋」シリーズ第2弾

「新地橋」(北原 亜以子 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年297冊目)「深川澪通り木戸番小屋」シリーズ第3弾

「夜の明けるまで」(北原 亜以子 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年298冊目)「深川澪通り木戸番小屋」シリーズ第4弾

「カナダの紅葉とナイヤガラの旅、後記」

北のほうは既に紅葉をほぼ終えていたが、南の「オタワやトロント」は今が「紅葉の盛り」だった。さて、カナダと言う国だが、3つの歴史を持っているという。「フランス植民地時代」、「イギリス植民地時代」そして「カナダ連邦時代」即ち今の政治体制だ。フランス人たちがやってきたのは、キリスト教を先住民に布教するためだったが、実は当時のヨーロッパで「ビーバー」の毛を使った帽子が大流行で、これがカナダで獲れる事が分かり、現地の先住民から買い取り、ヨーロッパに輸出することが大きなビジネスになったという。その後イギリスがこの地を奪った。次のビジネスが「白松」の巨木だった。巨木を次々と倒し、木材とし、これをヨーロッパに運び儲けたという。しかしこれも70年で山は裸になってしまった。そして現在は「天然資源の宝庫」がカナダだという。現在は「英連邦」に所属している。ということは元首は「エリザベス女王」と言う訳だ。彼女の替わりに「総督」がいて、実質的な支配者である「首相」がいる。女王は「君臨すれども統治せず」ということで政治的には何も権限権力はないが、名目上は英国王の下にある国家がカナダというのだ。首都オタワの議事堂横の広場にはエリザベス女王の騎馬姿の銅像がある。カナダには10の州と3つの準州がある。だからカナダドル「1ドル硬貨」は「11角形」をしている。10の州と3つの準州は1つとして、合計11となるというのだ。準州は自治はあるものの財政的には国に面倒を見てもらっている州という訳だ。北のほうの州が準州だ。人口も少なく、産業もなく、従って税収もないために準州となっているのだという。それにしても世界で二番目に広い国「カナダ」、本当に広い国だと思った。

「カナダとアメリカ」
隣り合う国でアメリカの大統領が就任後、一番最初に阜h訪問するのがカナダだというのに、まず「メートル法」「気温は摂氏」なのに、アメリカは「高さはフィート」「距離はマイル」「気温は華氏」を使っているのがアメリカだ。これは世界的に見ても異常でアメリカ以外の国では使われていないのだから、その傲慢さに驚かされる。カナダは日本と同じ侮ヲなのでその意味で分かり易い。

「紅葉とエリザベス女王」