「レイク・ルィーズ」

三日目(7月6日)
昨晩はバーノンという街に泊まった。バスでの長距離移動だ。オカナガン湖の向こうに雲海が観える。(写真15:湖と雲海)

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今日のメインは温泉に入ることだというが、私は入る気がないので支度はしていない。アロー湖(弓湖)という細長い湖をフェリーでバスごと渡ると湖畔に温泉がある。まあ、温水プールだと思って頂ければ結構だ。(写真16:フェリー上から)
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一部の人は温泉に行くが、私が湖畔まで歩いた。湖畔では家族連れが水遊びをしていた。黒のラブラドールレッドリバーが主人が投げた棒を泳いで取りに行っていて楽しそうだった。(写真17:湖畔にて)
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国道一号線を東に向かう。山岳地帯で周囲は2000mから3000m級の山々が連なる。峠の「ロジャーズ・パス」でトイレ休憩。ほぼ1.5-2時間置きにトイレ休憩が入るが、今回のツアーは合計19名なので非常に短いトイレ休憩で済むのがよい。駐車場にリスがいた。人懐っこく逃げようとしない。(写真18:リス)
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白と黒の鳩位の大きさの鳥もいた。(写真19:鳥)
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周囲の山も2000mの森林限界線を越えているのか、木々が観えなくなっている。(写真20:周囲のハゲ山)
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そろそろコロンビア山脈からロッキー山脈へと移り変わる。州もブリティッシュ・コロンビア州から、アルバータ州へと、時差も1時間進む。さあいよいよ氷河も観えて来た。(写真21:氷河)
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大陸横断鉄道の線路も観え、貨物列車がいた。(写真22:貨物列車)
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そしてお待ちかね、「レイク・ルィーズ」に到着。日本で嘗て流行った歌で「ブルー・シャトー」という歌があるが、作詞者はこのルィーズ湖のイメージで作詞したという。「森と泉に囲まれて、静かに眠るブルーブルー、ブルー・シャトー」というのだと。(写真23:レイク・ルィーズ)
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ジャッキー吉川とブルーコメッツだっただろうか?忘れた。期待を込めて湖畔に出た。だが残念ながら氷河はかなり後退してしまっていた。これも温暖化の影響なのだろうか?湖自体の美しさは変わらないだのが、対岸の氷河の減少は本当に悲しい気持ちにさせられてしまう。それでも湖畔はたくさんの観光客で賑わっていた。やはり中国人がここでも多かった。(写真24:湖畔の風景)
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今日のお泊りは「シャトー・ルィーズ・ホテル」だ。このホテルは確か1924年に建てられ、その翌年にカナダで最初の国立公園に指定されたので、その後公園内でのホテル建設は禁止となった。だからこのホテルのみ、存続が許されたという経緯があったはずだ。(写真25:ホテル入り口)
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(写真:26ホテル・フロント)
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本当に素晴らしい伝統あるホテルだ。夜中に突然警報が鳴り出した。誤作動によるものだったようだが、驚いた。慌てて外に飛び出すところだった。時差ボケが取れず、眠気と旅の疲れが一緒になり、且つまた風邪気味で調子が悪い。咳が酷い。困りました。今年2度目の夏風邪のようだ。

四日目:7月7日
朝の湖は太陽に照らされて美しさを増していた。空気も澄み渡り、来てよかったと思わせる朝だった。(写真27:湖畔のホテル)

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波もなく、反対側の氷河が湖に写し出されている。だが、氷河の後退は如何ともし難い。(写真28:昔の湖と氷河)
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(写真29:今の湖と氷河)
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一目瞭然だ。それでも未だにこの湖の価値は衰えない。今日、晴れてくれないと価値が半減してしまうのだが、どうやら天気は大丈夫のようだ。北上して氷河湖を巡る。まずは「ボウ湖(弓湖)」だ。8年前に来た時にはここは雪に覆われていた。丁度同じ7月だったが、一夜にして変貌していたのを思い出す。今日の湖は穏やかだ。(写真30:ボウ湖の湖面)
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次は「ペイト湖」だ。見晴らし台まで登る途中に「シマリス」がいた。身体に縦模様が入ったリスだ。人懐っこいというより人見知りしないのだが、素早く動いている。(写真31:シマリス)
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ここには他に「鳴きウサギ」がいた。生憎写真は撮れなかったから惜しかった。リスよりも小さなウサギで拳大の小ささだ。これも愛くるしい。
次が「ペイト湖」だ。湖の蒼く透き通った色が美しい。(写真32:ペイト湖)
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「モレーン湖」も美しい。(写真33:モレーン湖)
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巨大なタイアを3軸ダブル・タイアで計12本付けた6輪駆動の雪上車で氷河に向かう。ここは「コロンビア大雪原」という大きな氷河の最先端部「アサバスカ氷河」で全長6km、幅1km、毎年25m前進しているという。我々が降り立ったのは氷河の中央部、それでも厚さは260mもあるという。前回の2008年当時は厚さが300mほどだったらしいから、その後退速度が分かるというものだ。(写真34:氷河)
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氷河は本来、水色をしている。(写真35:氷河の表面の水色)
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今はほこりを被っているので汚くなっている。雪上車の12本のタイアは直径が2m、幅1mと巨大だ。我々は食事をしたターミナルから専用バスに乗り換えて氷河近くまで行き、そこで雪上車に乗り換える。(写真36:雪上車)
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フル稼働しているようだ。多分50人以上の人を乗せられるのだろう。皆はしゃいでいる。(写真37:氷河上の人たち)
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氷河は大きい。そこを冷たい風が吹きすさぶ。10月からは営業を停止するというが、未だにコロンビア大雪原では氷河が製造されているという。毎年3mほどの積雪があるのだが、気温が低く解けないためにどんどん蓄積され氷の厚さが増してきて氷河になるという。100万年前から今日まで最近の1万年前までは氷河は増えていたが、その後どんどん溶けている。それでも未だに氷河を造り続けるという地球の営みには驚くばかりだ。ジャケットだけの服装の私を観て外人が「underdressed!」と言って通り過ぎた。皆ダウンジャケットを着ているから、私の服装は異様だったのだろう。(写真38:氷河全景)
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帰り道、野生のシープ(羊たち)が車の通行を塞ぎながら道路を横断していった。(写真39:シープ)39
(写真40:シープ2)40
ここまでは野生の動物、特に大型の動物には会わなかった。黒熊、エルフ、狼に遭遇するといいのだが、果たして今回の旅ではどうだろうか?さてバンフに向かう国道。周囲は嘗て氷河が通った後だから、V字の谷を形成している。(写真41:V字谷)
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途中で「クロウフット氷河」に出会う。姿、形がクロウ、即ちカラスとその足の部分の三俣に似ていたのでそう名付けられたという。(写真42:クロウフット氷河)
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道路工事のための渋滞にぶつかる。この時期、至る所で道路の拡張工事や再舗装の工事が行われている。夏場しか工事が出来ないからだろう。カナダの車は走行中はヘッドライトが付かないと運転出来ない。広大な国土に真っ直ぐに延びる道路だから、対向車線の車なのか、隣接車線の車なのか分からないのでヘッドライトを常に付けるように法律で決めたという。これで交通事故は減ったという。日本もヘッドライトは常時点灯にすべきだと思う。(写真43:渋滞中)
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そしてバンフの街に到着。凄い数の観光客で溢れていた。まず最初に土産店の「OKギフトショップ」に行く。あの有名な「大橋巨泉」氏の経営するお店だ。カナダだけでなく、オーストラリアやニュージーランドにも手広く店舗網がある店だ。今の若い人に巨泉と言っても知らないだろうなあ。健康不安説が流れていて入院中らしい。まあ一時代を築いた芸能人だったのだろう。困ったことが一つある。デジカメのスイッチが故障してしまい、中々写真が撮れないのだ。折角の旅行中なのに本当に困っています。バンフの街は人口8000人、年間300万人の観光客が訪れるという。前回訪問時に食事をしたレストランを発見。確かキングサーモンのステーキを食べたはずだ。そして有名なバンフの高台にある「バンフ・スプリング・ホテル」に着いた。ここはレイク・ルィーズと同じ「フェアモント・ホテル」系列で正にお城の雰囲気があるホテルだ。