「トルファン」

6月23日、第三日目
今日の目的地は「「トルファン」。3時間のバスの旅。昨日の天池より更に遠い。兎に角道路の舗装が悪い。ウルムチの人口は約280万人、内漢民族が74%、ウイグル族が14%と既に逆転している。空気が埃だらけで汚い。だから主な道路には散水車が出ている。そうでもしないと埃だらけだ。いくら表面をきれいにしても中身は変わらない。鼻の中が真っ黒になりそうだ。さあウルムチから182kmのトルファンまではバスの旅。どすんどすんと揺られながら進む。天山山脈を北から南へと渓谷の間を進む。まず驚かされるのが「ゴビタン」と呼ばれる、小さな瓦礫と砂で出来た砂漠だ。延々と広がる。そこに突如として風力発電用に風車群が出現する。

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当初はオランダから輸入したらしいが、すぐに模倣して自力開発したとのこと。中国のやるいつもの手、所謂技術移転というやつだ。しかし風車の数は半端ではない、数十kmに亘り道路の両側に果てしなく続く。その数、数千、数万に達するのではなかろうか。一基100万元だから約1800万円。まあ驚きだ。周囲は確かに風が強い。風の抜け道なのだろう。塩湖があった。乾燥しきっているのだろう。(写真:T18)
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また更に驚くのが「公共事業」への投資だ。新しい道路がいっぺんに同時に建設されていた。(写真:K20)
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これだけの道路を一挙に造ることが辺境の地でも行われている。中国は多分内陸部と沿岸部の格差是正に全力を挙げているのだろう。道路の途中で警察の検問所があった。本当はいけないのだが、隠れて写真撮影した。(写真:T23)
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すると検察官がバスに乗り込んできて、窓側の男性のカメラから今撮ったばかりの写真を削除させた。中国的な出来事でした。勿論私はセーフ。はっきり言って中国は警察の監視社会だ。至る所に警察署がある。「警察(POLICE)」「公安」「民警」「特警(SWAT)」と名前は違えども、共産党の一党独裁監視体制の一つなのだ。それと中国を旅すると道路脇の樹木の下1.5mほどが白ペンキで塗られているのをご覧になるだろう。(写真:T24)
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防虫だというが、そうなのだろうか?
ともあれ漸くトルファンに着く。ここは葡萄の産地だという。一面ブドウ畑だ。家は日干し煉瓦造り、これが夏涼しく、冬暖かいらしい。今は日干し煉瓦を内側にして、外側は普通のレンガにして見栄えをよくしている。世界遺産の「交河故城」に行く。(写真:T25)
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ここは2000年位前から造られた城で二つの川が合流する中州の丘を掘り下げたもの。(写真:T32模型)
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数百年前、敵の攻撃を受けて小さな子供たちを埋めて殺して戦ったという話しがあり、その小さな墳墓の跡が見える。(写真:T41)
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街には自動車以外ではオートバイやスクーター、三輪車が多く走っている。ぶどう園を訪ねて昼食を摂る。(写真:T50)
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静かな雰囲気だったが、踊りが始まった。ウイグル民族の踊りだ。(写真:T54)
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スーさんが引っ張り出され、見事な?踊りを披露。(写真:T64)
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和やかな雰囲気でした。次に訪れたのが「高昌故城」。大きな城だ。ここで三蔵法師が説教したという建物が残っている。(写真:T91)
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中には三蔵が立っていたという角が現存する。仏教の聖地でもある。(写真:T97)
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この時の気温41度、熱風が吹いていた。城には「大仏寺」という遺跡もあり、壁画の一部が微かに見える。(写真:T98)
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最後に訪れたのが火焔山にある「千仏洞」。孫悟空伝説の山である火焔山が赤く山肌を見せている。(写真:T114)
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ここに沢山の洞窟があり、そこに壁画があったのだが、ドイツ人探検家たちが剥がして持ち去っていて、殆ど残っていない。天山山脈の一部が火焔山だ。(写真:T118)
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トルファンの人口構成はウイグル人が80%、漢民族が10%だそうだ。