「手前勝手世界食物語、第271話」

「まねき鮨」
佐賀県武雄温泉駅から徒歩15分ほど、住宅街の真っ只中にその店はある。なかなか鮨屋があるとは気が付かない場所なのだ。蘭?オてあるから安心だ。まだ時間も早い。午後5時20分に店に入る。4年振りだろう。大歓迎を受けて、さあお楽しみの始まりだ。まず飲み物のオーダーをする。「芋のお湯割」を頼む。出て来た銘柄は「三岳」だった。この「三岳」の話しは別途しよう。まず最初の品は「有明海のくらげの酢の物」。このくらげ、直径5?60cmのもので漁師さんが切り取って塩漬けにしたものを店で塩抜きしたものだそうだが、コリコリして直接的な味はないものの珍味だ。次が「エビの燻製、オリーブ漬け」。甘エビを自家製燻製にして更にオリーブオイルに漬けている。「玄界灘の鯛」と「鯛の皮の湯引き」だ。地元で「きのす」と呼ばれる「すだちとかぼす」の中間の味の汁をかけて鯛の刺身は食べた。「ヒマラヤ産岩塩でも醤油」でもいける。さて焼酎を「天狗桜」という鹿児島産に替えて飲む。次が「〆鯖」、勿論玄界灘の鯖を極々浅く〆たもの。これも絶品。次が「ゴマ鯖」風に鯖にゴマと醤油をかけたもの。次が「鯖のはらわたの焼き身」、これも不思議と美味しい。次が本日の目玉、地元では「まじゃく」と呼ばれている「穴蝦蛄(あなじゃこ)」だ。我々が通常見ている蝦蛄とはちょっと形が違う。一見するとザリガニのような形をしている。これをまずは「水飴で煮たもの」。更には「素揚げ」したものと2種類の「まじゃく」を食べた。ャtトシェルのような食感で実に珍味だ。これならば酒が進む。次が「からすみを酒かすと赤ワインに漬けたもの」、次は「イャMンチャクの八丁味噌漬け」。最後は絶滅危惧種の「うみたけ」の干物だった。これらは殆どが「有明海」産の魚介類だ。珍味の連続でした。さていよいよ「握り」だ。唐津産「赤うに」、「鯵」、「秋刀魚のたたき酢の物」、「蝦蛄」、「鯖の巻物」、「かんぴょう巻き」、最後は「ぎんなん」でもうお腹一杯なので終了とさせて頂いた。19000円也。駅まで親父さんが車で送ってくれたが、美味しかったなあ。また行こう。
以上、勢古口が九州からお送りしました。

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