「四月大歌舞伎観劇記」

「四月大歌舞伎観劇記」於:歌舞伎座にて(写真:K1)
久し振りに玉三郎を観ることが出来た。(写真:K3)

「於染久松色読販(おそめひさまつ うきなのよみうり) 土手のお六 鬼門の喜兵衛」
鶴屋南北作(写真:K2)
人間国宝二人の競演だ。お六に坂東玉三郎、喜兵衛に片岡仁左衛門が扮する。
河豚中毒で死んだ丁稚を田舎の物売り爺に化けさせ、大店を恐喝するというもの。流石の演技が光る。ところが丁稚がいきを吹き返して。

「神田祭」
仁左衛門と玉三郎が鳶の頭と芸者に扮しての舞踊劇。神田祭はご存じ神田明神の天下祭だ。粋といなせな江戸っ子の心意気を描く。

「四季」=「春 紙雛」「夏 魂まつり」「秋 砧」「冬 木枯」
春夏秋冬を踊りで描く。特に冬では木の葉の役で「尾上眞秀(まほろ=寺島しのぶの息子)」や坂東亀三郎らの少年たちの踊も楽しい。

人間国宝の演技はやはり素晴らしい。場内はほぼ満席でした。客を呼べる数少ない歌舞伎役者たちでした。