「今週の映画と本」
「キラー・ナマケモノ」(UC豊洲にて)私的評価★★★(今年28作目)
中米パナマの熱帯雨林で密漁により捕まったナマケモノがアメリカにやってきた。大学女子寮の寮長選挙の日にナマケモノが次々と女子学生たちを殺し始める。さあどうなるか?怖い?
「エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命」(HTC有楽町にて)私的評価★★★(今年29作目)
実話だという。1852年のイタリアはボローニャ。当時はローマ教皇領だったボローニャで生まれた少年が6歳の時に教皇により拉致される。理由は0歳児の時に洗礼を受けてキリスト教徒になったからだというのだ。子供らの家族はユダヤ教徒だった。激しい裁判を争うが、拉致された少年はキリスト教に洗脳されてしまっていた。1870年にローマ国王軍が教皇を破りボローニャは解放されたが、既に成人した少年はユダヤ教徒へと戻ることを拒否した。運命に翻弄された少年と家族を描く。思わず母親の愛と少年の宗教観に涙した。
「ゴジラ対コング 新たなる帝国」(TC日比谷にて)私的評価★★★(今年30作目)
話しの筋はまあどうでもいいが、地下空間の世界に君臨する悪ゴリラ群に対して人間を守るキングコングとゴジラ、それにモスラが戦いを挑むというプロレスのような映画でした。流石ハリウッド、特殊撮影は日本版ゴジラとは比べ物にならない凄さでした。
「人間の境界」(TCシャンテにて)私的評価★★★★(今年31作目)
2014年からこれまでにEUに空、海、森から入って来た難民で死者は約3万人に及ぶ。2021年冬、シリア難民の一家がベラルーシから国境を越えてポーランドに入るが、そこで待ち受けていたポーランドの国境警備隊が捉えて逆にベラルーシに押し戻す。すると今度はベラルーシ側がポーランドへとまた戻すと言った具合で行ったり来たりの連続で疲労困憊しやがて死者が出る。だが22年2月のロシアのウクライナ侵攻後は約200万人のウクライナ難民がたった1か月の間にポーランドに入った。これは何なのか?非人道的な行為がこの間に行われていた事実を突き付けられて日本人は何を考えるかを問う映画だった。現題は「グリーン・ボーダー」。森は果たして国境なのか?それとも人間の壁なのか?
また、5月3日付け日経新聞夕刊「シネマ万華鏡」には、「異人たち」「青春」「霧の淵」「辰巳」「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」「マンティコア」「怪物」「あまろっく」が紹介されていました。
「2024年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「哀れなるものたち」「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」「コット、はじまりの夏」「オッペンハイマー」
★★★★=「枯れ葉」「ゴールデンカムイ」「ダム・マネー ウォール街を狙え!」「ブルックリンでオペラ」「パスト ライブス/再会」「人間の境界」
「私の2023年に観た映画は98本、星5つは
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」「クロース」「ふたりのマエストロ」「JFK/新証言 知られざる陰謀」
「2024 観劇シリーズ」 2023年の歌舞伎観劇は12度でした。
寿初春大歌舞伎昼の部「常辰歳歌舞伎」と「荒川十太夫」「狐狸狐狸ばなし」を観劇。
一月大歌舞伎「平家女護嶋」(新橋演舞場にて)を観劇。
猿若祭二月大歌舞伎、昼の部を歌舞伎座にて観劇。「新版歌祭文」、「釣女」、「籠釣瓶花街酔醒」の3題目。
三月大歌舞伎、昼の部「菅原伝授手習鑑」、「傾城道成寺」、「小浜御殿綱豊卿」を観劇。
四月大歌舞伎、夜の部「於染久松色読販」、「神田祭」、「四季」を観劇。久々の玉三郎でした。(写真:K四月)
團菊祭五月大歌舞伎、昼の部「極付番隨長兵衛」「毛抜」他を観劇予定。(写真:K五月)
「2024年旅暦」
1月に蕎麦の旅で東北と信州に行きました。
7月に釧路に長期滞在を、8月には家族全員で壱岐の島へ旅する予定。通院の予定があるために、旅行は難しいですね。
海外には2月にハワイに行きました。次のハワイは9月の予定です。
「2023 本の記憶シリーズ」 2022年の読書数は、185冊でした。
「試練の初手柄」(早見 俊 著)二見文庫 私的批評眼★★★(今年59作目)「剣客旗本と半玉同心捕物控」シリーズ第1話
「大久保家の人びと 天下動乱の父子獅子」(井川 香四郎 著)徳間文庫 私的批評眼★★★(今年60作目)