「癌闘病記ー第3回」

「癌闘病記―第3回」
体重も増加し少し人間らしい生活が送れるようになってきた。これまで2週間強抗癌剤を中止している。
但し、癌の進行状況は不明なので、MRI検査を行った結果はまだ先だが、当分続く癌との戦いの一つの過程だと思っている。この調子のままで暮らせたら嬉しいのだが、果たしてどんな結果が出るのやら?
現代の医学は進歩しているので、遺伝子を使った方法で身体に合う薬を見つけたりしているようだ。私自身は寿命には抵抗出来ないと思っている。果たして「万事塞翁が馬」が人生と達観できるのだろうか?MRIの結果は再来週にはお伝えできると思います。

「東京に春が?」

「東京に春が?」
まだ2月中旬だというのに東京の気温が20度を超えた。「もう春?」と言いたくなる気候だ。早速「浜離宮恩賜庭園」を訪れた。昨年9月にコスモスを観に来て以来だ。この庭園はご存じの通り、嘗ては徳川将軍家の庭園で今では都営となっていて、季節毎の花々を植え替えていて観光客の目を楽しませている。
さあ園内に入ろう。周囲の高層ビルの中にあるこの場所も春霞に覆われていた。(写真:B1)
(写真:B2)
名物の「三百年の松」だ。(写真:B3)
橋を渡ればお花畑だ。(写真:B4)
「菜の花」が咲き乱れている。(写真:B5)
(写真:B6)
紫の「仏の座」も菜の花の間に咲いていた。(写真:B7)
(写真:B8)
そして園内のもう一つの名物が「梅」の木だ。まずは「白梅」(写真:B9)
(写真:B10)
「紅梅」(写真:B11)
花と虫(写真:B12)
紅梅(写真:B13)
この調子ならば直に桜の開花も聞かれるのだろう。東京の菜の花でした。

「春の大雪」

「J  REPORT 2024 2月第3週号」
「リタイアメント・ノート 14年8ヶ月目」
「VOL.1354 SINCE  AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。㔟古口
追加して「癌になるな」。

「春の大雪」
立春になった途端に例年訪れる南岸低気圧がやってきて、都心も大雪となった。
自宅より。(写真:A1)
白銀の世界になった。(写真:A2)
驚いたことに雷鳴が更に鳴り響いた。
都会は雪に弱いので心配していたが、翌朝には雪も止みどうやら山は越したようだった。
2月と言うと、受験シーズンだ。私の受験は2度あった。最初は小学校入学時で、「横浜国大付属小学校」を受験し,クジ引きで落ちた。2度目は中学受験だった。小学5年6年と塾通いをしていて、受けたのは横須賀にあった当時県内でもトップクラスの進学校だった「栄光学園」と、家が近い日吉の「慶応義塾普通部」の2校だった。憧れていたのは栄光学園でその制服には胸をときめかせたものだった。結果両校とも合格したが、両親の強い勧めもあり、慶応に進んだ。昭和36年2月の事だった。普通部の試験で覚えているのは「算数」だ。10問を30分で解くというもので、私はまず全問を読んだ。それで出来そうなものと難しそうなものに分け、易しいものから解いていった。その後難しい問題に進み、全問解いた後に数回見直したから、多分全部出来たと思っている。
1学年250名の内、所謂内部進学者が幼稚舎からの100名に外部進学者が150名だった。一番困ったのは英語だった。幼稚舎の連中は英語を既に習っていたが私などは全くABCから始めなくてはならなかった。しかし手帳にカタカナで発音を書き取り何とか勉強した記憶がある。今も付き合っている同級生の一部は夏休みに英語の補講があり参加したということだったが、私にはそんな記憶はない。でも慶応と言う学校自体を殆ど知らなかった私にとっては新しいことばかりで目まぐるしく過ぎ去る日々だったが、楽しい中学生活だった。3年生の時に学校代表として「高松宮杯争奪中学生英語弁論大会」に出た。私が作った文章の題は「A Little Kindness」というもので全て人の手を借りずに作文した。当時小さな親切運動と言うのが流行っていたのでそれを題材にした。ネイティヴの先生の前で練習発表をした時に注意されたことが今もはっきり覚えている。発音の一つだったが、単語は正確には覚えていないのだが、発音の要旨は「cars」と「cards」との違いだった。前者の車の複数は日本語で言えば「ズ」だが、カードの複数は「ds」、ドゥズとなる。後者は舌を上の前歯の根元に充ててそのままズと発音するようなものだというのだ。こんなこと初めて教えてもらった。結論からすると県大会で敗退したがいい経験をした。その県大会で優勝したのが栄光学園の生徒だった。彼は全国大会でも優勝したが、大学は慶応に進んできたと後になって知った。その後慶応義塾高校から、慶応義塾大学経済学部を1971年3月無事卒業した。高校と大学の7年間アメリカンフットボールに明け暮れたことは間違いない。
因みに小学校は横浜市立青木小学校で横浜に明治後初めてできた小学校の一つで本町小学校と並ぶ最も古い小学校だった。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「ダム・マネー ウォール街を狙え!」(TC日比谷にて)私的評価★★★★(今年6作目)
実話に基づく。2009年大学は卒業したものの不況の最中就職もなくパソコンで株価を研究する内に、あることに気が付いた男。それは小さなゲームアプリ会社の株価だった。ウォール街の一部がカラ売りを仕掛けていた。そこで主人公は安い株を少しづつ買い増しし、SNSでその状況を中継した。その輪が自然に広がり、ウォール街の空売り巨大資本対約800万人の小口買い手との勝負となる。それは空前の争いになっていった。面白かったよ。

「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」(TCシャンテにて)私的評価★★★★★(今年7作目)
兎に角ジョニー・デップの演技が凄い。役者だねえ。ルイ15世統治下のフランス。平民から美しさで宮廷に入り込んだジャンヌは国のお金でデュ・バリー伯爵夫人となり国王の愛人となる。しかし国王は65歳で天然痘で死に彼女は宮廷からは追放された。その後フランス革命でが起きルイ16世と妻のマリーアントワネットが断頭台に。その後彼女も同様の運命を辿るのだが、ヴェルサイユ宮殿での撮影も素晴らしい。当時の宮廷を彷彿とさせた。2008年に家族でパリを訪れた際にも鵜靴しいヴェルサイユ宮殿には感動したが、当時のフランスの隆盛を感じる映画だった。

「コット、はじまりの夏」(HTC有楽町にて)私的評価★★★★★(今年7作目)
ベルリン国際映画祭グランプリ受賞。アカデミー賞ノミネート。アイルランドの9歳の女の子「コット」は大家族の一員で父親がギャンブルで牛を失い、母は出産で入院したその夏を親類の家で過ごすこととなる。その家では実は息子を事故で失っていた。そんな農場での3人の暮らしを描くのだが、最後は涙しかなかった。いい作品でした。どうして日本ではこういう作品が作れないのか?理解に苦しむ。

また、2月9日付け日経新聞夕刊「シネマ万華鏡」には、「瞳をとじて」「一月の声に歓びを刻め」「フジヤマコットントン」「身代わり忠臣蔵」「夜明けの全て」「梟―フクロウ」「Firebird ファイアバード」「雨降って、ジ・エンド」が紹介されていました。

「2024年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「哀れなるものたち」「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」「コット、はじまりの夏」

★★★★=「枯れ葉」「ゴールデンカムイ」「ダム・マネー ウォール街を狙え!」

「私の2023年に観た映画は98本、星5つは
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」「クロース」「ふたりのマエストロ」「JFK/新証言 知られざる陰謀」

「2024 観劇シリーズ」 2023年の歌舞伎観劇は12度でした。
寿初春大歌舞伎昼の部「常辰歳歌舞伎」と「荒川十太夫」「狐狸狐狸ばなし」を観劇予定。
一月大歌舞伎「平家女護嶋」(新橋演舞場にて)を観劇。
二月大歌舞伎を歌舞伎座にて観劇予定。

「2024年旅暦」
1月に蕎麦の旅で東北と信州に行きました。
海外には2月にハワイに行きます。

「2023 本の記憶シリーズ」  2022年の読書数は、185冊でした。
「うつし絵」(辻堂 魁 著)講談社文庫 私的批評眼★★★★★(今年11作目)「大岡裁き再吟味」シリーズ第3弾

「弟よ」(野口 卓 著)集英社文庫 私的批評眼★★★★(今年12作目)「おやこ相談屋雑記帳」シリーズ第2弾

「もみじの宴」(岡本 さとる 著)幻冬舎文庫 私的批評眼★★★★(今年13作目)「居酒屋お夏 春夏秋冬」シリーズ第2弾

「激熱商売」(沖田 正午 著)徳間文庫 私的批評眼★★★★(今年14作目)「博徒大名伊丹一家」シリーズ第2弾

「癌闘病記ー第2回」

「癌闘病記―第2回」
体重の回復と共に「生きる」という意欲も増して来た。
「食欲不振」
抗癌剤を中止して二日目から食欲も回復した。これまで10年以上を私は「一日一食」主義を貫いてきたのだが、その日から3食へと復帰した。すると食欲も増しあっという間に体重が2kg増えた。生き甲斐が戻った感がする。
塩分も若干接種を増やすことにした。但し、筋肉が衰えたのだろう、寒さが堪える身体になってしまった。いつも寒い。
「味覚の変化」
味覚だけは回復せず、辛みが苦手になり、猫舌状態は変わらず。甘いものも欲しているので血糖値が心配ではある。
「断酒、禁煙」
学生時代から酒を飲んでいたから、50数年になる飲酒生活に別れを告げたのが昨年5月。お陰様で今では漸くɤ-gtpの数値が一般人の上限になった。まだまだそれでも高いがこれも断酒の効果だろうか?
禁煙は29歳からなのでもう大丈夫だろう。
副作用で声が出なくなったが、中止しているので声は復活した。
「今後」
今は勿論十分な気力があり充実している。医師より今後の治療方法として、これまでの抗癌剤の量を減らして続けるか、新しい方法を考えるかと問われたので、この薬は勘弁してほしいと申し上げ、新たな方式に切り替えるために再度MRIで検査することとし、次回診察は3週間後としてもらった。現状では今の抗癌剤は勘弁だ。
それでも癌が勝つのか、私が頑張れるのか、瀬戸際での鬩ぎ合いであることには間違いないだろう。

泣き言ばかりで申し訳ありませんが、これが今の私の現状です。それでも頑張って生きるしかないのだろう。
以上、終節を迎えた東京から㔟古口がお送りしました。
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次は前週のJ REPORTに続きます。

「癌闘病記ーNo1」

「J  REPORT 2024 2月第2週号」
「リタイアメント・ノート 14年8ヶ月目」
「VOL.1353 SINCE  AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。㔟古口
勿論「癌になるな」もでしたね。

「癌闘病記―No1」
能登半島地震と航空機事故からあっとう間に2月になってしまった。私の闘病生活も約8カ月になろうとしている。都度ご報告してきているが、これからは関連性を求めて連続してお話しを続けて行こうと思う。
先日、大阪時代からお付き合いのある大先輩のY氏からご丁寧な手紙を頂いた。勿論励ましの手紙だったが、ご本人も癌で闘病されているという。励みになりました。本当にありがとうございました。
昨年5月、人間ドックの結果医師から「完治不能の肝細胞癌で、ステージ2です。延命治療をしますか?」との発言に驚いたが、最初の治療は2種類の薬剤を点滴投与するもので、数カ月掛けた結果は残念ながら癌への効果はなかった。そこで飲み薬に替えての治療に移ったのだが、数週間を経て、これが癌の副作用かという大きな壁に突き当たった。本当に辛かった。余りの辛さに泣きたい気分だが、その影響は甚大だった。いくつか挙げてみよう。
「無気力、倦怠感」
自分自身はやる気のある人間だと思っていたが、全く身体に力が入らない。動きたくない。何事も気力が湧かない。結果一日中寝ていることになり、運動不足に陥った。こんなのは人生で経験したことがなかった。
「食欲不振」
当然食欲も全く湧かない。食べることが出来ないし食べたいとも思わない。結論からするとこの半年で約10kgも体重が減った。筋肉がなくなったので寒さが身に染みる。本当に寒いのだ。
「味覚の変化」
私は辛い物が好きだったのだが、辛いものは全く受け付けなくなった。逆に甘いものが欲しくて堪らない。また熱いものが食べられない所謂「猫舌」になってしまった。
まあこんな風な副作用のために今週は抗癌剤投与を中止した。2度目のことだ。吐き気がないのがまだマシらしいが、抗癌剤がこんなに恐ろしいとは思いもしなかった。
現在も断酒は継続しているから、数値も改善されているし良いこともあった。しかし、副作用とはこのように人を変えてしまうのだ。来週医師との話し合いで今後どうするのか決めるが、もう本当に抗癌剤はやめて欲しいと願っている今です。
泣き言ばかりで申し訳ありませんが、これが今の私の現状です。それでも頑張って生きるしかないのだろう。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「哀れなるものたち」(TC日比谷にて)私的評価★★★★★(今年5作目)
アカデミー賞ノミネート。この作品の評価には賛否があろう。全て空想の世界だが時代設定は20世紀初頭。ロンドンで若い女性が橋から転落して自殺した。それを救ったのが天才科学者。女性は妊娠していたので、胎児の脳を女性に移植して復活させた。女性はその後どんどん脳を発達させやがて成熟した女になる。この過程が面白い。そして女性はスポンサーの男と世界旅行に出掛ける。そこで外の世界を知ると共にセックスに目覚める。遂にはパリで売春婦にまでなる。この女性を巡る男たちの動きが描かれるが、どんでん返しが待っていた。

また、2月2日付け日経新聞夕刊「シネマ万華鏡」には、「Here」「カラーパープル」「オスカー・ピーターソン」「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」「罪と悪」「ダム・マネー ウォール街を狙え!」「熱のあとに」が紹介されていました。

「2024年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「哀れなるものたち」

★★★★=「枯れ葉」「ゴールデンカムイ」

「私の2022年に観た映画は98本、星5つは
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」「クロース」「ふたりのマエストロ」「JFK/新証言 知られざる陰謀」

「2024 観劇シリーズ」 2023年の歌舞伎観劇は12度でした。
寿初春大歌舞伎昼の部「常辰歳歌舞伎」と「荒川十太夫」「狐狸狐狸ばなし」を観劇予定。
一月大歌舞伎「平家女護嶋」(新橋演舞場にて)を観劇予定。

「2024年旅暦」
1月に蕎麦の旅で東北と信州に行きました。
海外には2月にハワイに行きます。

「2023 本の記憶シリーズ」  2022年の読書数は、185冊でした。
「傘ひとつ」(金子 成人 著)幻冬舎文庫 私的批評眼★★★(今年9作目)「小梅のとっちめ灸」シリーズ第4弾

「南町奉行と死神幇間」(風野 真知雄 著)文春文庫 私的批評眼★★★(今年10作目)「耳袋秘帖」シリーズ第8弾

」4S会の新年会」

「4S会の新年会」
今頃と思われるが少し体調も持ち直したので4S会の仲間と遅い新年会を行った。銀座の店だったが、この日は私も食欲を出して一所懸命に食べた。(写真:4S)
こうした仲間内での団らんは楽しい。また一緒に旅に出られる日が待ち遠しい私でした。
以上、立春間際、再び真冬に戻った寒い東京から㔟古口がお送りしました。
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次は前週のJ REPORTに続きます。