「手前勝手世界食物語、第294話」

「1,2,3の黒豚しゃぶしゃぶ」
久し振りにこの店を訪れた。有楽町と日比谷に店舗が二つあるのだが、その内の西銀座デパート「インズ1」の地下1階の店だった。この店、何回もこの欄に登場してもらっているのでご承知の方も多いと思うが、元々は「鹿児島」の「蕎麦屋」さんの店なのだ。鹿児島市内の「甲突川」に面している蕎麦屋では、「黒豚しゃぶしゃぶ」等が提供されている。特徴の一つはシャブシャブを食べる出汁が「蕎麦つゆ」だということだ。これにたっぷりの「刻み葱」と「柚子胡椒」を入れて食べる。最後の〆は蕎麦屋さんだから勿論「蕎麦」だ。しゃぶしゃぶだから「黒豚のスライス」に「野菜」等をお湯でしゃぶしゃぶして食べるのは当たり前だが、「蕎麦つゆ」というのが一つの決め手だろう。さて店名の「1,2,3」は「国道1号線」「同2号線」「同3号線」で、「東京から鹿児島」へとやってくるという意味だという。変わった名前だ。だが、ヘルシーで美味しい黒豚を堪狽ナきるのでお薦めの店ですよ。

「場所が変われば味も変わる」
実は好きな「味噌ラーメン」の店があった。日本橋交差点角の地方銀行のビルの地下にあった「元祖、札幌や」だったが、ビルの建て替えに伴い場所をちょっと東京駅よりに変えた。久し振りに行ったのだが、場所が変わったと共に味が全く変わっていた。まず「スープの味噌が濃過ぎて、塩辛く、昔の甘ったるい味噌の味が全く無くなった」ということだ。それとスープが熱くない、温かくないのだ。これだけでもう二度と行きたいとは思わない。働いている店員も皆昔の人はいなかった。場所も人も味も変わってしまった「ラーメン店」でした。
以上、退院したばかりの勢古口が東京よりお送りしました。

「石高」

江戸時代は貨幣経済が発達した時期でもあったが、その基本は「米」だったことはご存知だろう。それぞれ各地の大名は獲れる米の「石高」でその収入を現していた。果たしてその量は如何程だったのだろうか?ある資料によるとまず最大のものは「江戸幕府」である。徳川家の総収入は直轄地、所謂「天領」からの年貢と税収入、金山・銀山・銅山・金座銀座などの造幣による収入合わせて「469万石」旗本御家人等の知行地からのものが「300万石」で、「約800万石」と見積もられる。その他の大名合わせて「約1000万石」で、日本全国では総合計「約1800万石」だという。幕府以外では「加賀100万石」やら、伊達、黒田、細川、島津等の大大名がいた。年貢米の採り方は「四公六民」か「五公五民」という割合が普通だったようで、「4:6=4が領主で6が百姓」と言う意味だ。江戸初期には「三公七民」だったのだが、八代将軍吉宗の時代に「五公五民」になったそうだ。だから一たび「飢饉」が起こると大変だったことが伺える。これでも幕府も大名も苦しい財政状態だった訳でその後の貨幣経済が発達してくると、「商人」たちに牛耳られてくるようになる。武家階級は自らは働かない訳で民から年貢を召し上げて生活していた訳だから、その収入源の米を担保に商人たちから前借していた。だから貯まった借金をなしにする「借金棒引き」所謂「棄損令」が度々行われたのが江戸時代だった。

「東京スカイツリーは」
最近入場者が100万人を越えたというスカイツリー。事前蘭?iシでも並べば券を買えるらしいので夏休みが終わって少し静かになったら登ってみようか。高度恐怖症の私に果たして登る勇気が出るかどうかは分からない。

「選挙ポスター掲示板」

既に東京都知事選挙のポスター掲示板が完成している。しかし何か空しい感じがする。今、ニュースの中心は「東日本大震災」と「原発事故」だ。どこかの元県知事が14日に東京タワーから出馬宣言するとしていたが、それらのニュースは全く分からない。報道の価値がないのだろう。当然石原現職知事の出馬宣言で他の候補は負け戦覚悟の戦いとなる。絶対本命が出て来る訳で空虚さが益々増してくる。
「プロ野球」
災害の最中、プロ野球の開幕が迫ってきている。セントラルリーグは3月25日開幕とのことらしいが、これを喜ぶファンが果たしているだろうか?自宅では節電、電車も減便、盛り場の灯も暗い。そして東京を中心として関東全体で皆が協力して電力消費を抑えようとしているのに膨大な電力を使うナイターゲームを行うこと自体問題だとどうして考えないのだろうか?少なくとも仙台、東京ドーム、神宮、横浜、千葉の5球場は当面使用禁止にすべきで、名古屋以西の球場に振り替えて行うならばまだしもだと思うのだが、皆さんはお考えか?
「3月11日」
3月10日が昭和20年の「東京大空襲の日」だったが、その翌日が史上最悪の大地震と大津波が起きたと記憶される日となってしまった。1週間が過ぎ、徐々に復旧はしつつあるのだろうが、数万人と言われる死者行方不明者のことを考えると、何とも言葉もない。だが、被災者の皆さん、頑張って強く生きよう。必ず日本は復活するし、復活させなければならない。
以上、寒風が吹き荒び、節電中の東京から勢古口がお送りしました。