「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」

「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」
今、東京には2点のフェルメール作品がある。先週「国立新美術館」で観たのは「信教の寓意」だったが、今回観たのは東京都美術館の「窓辺で手紙を読む女」だった。(写真:B1)
開催中のドイツ「ドレスデン国立古典絵画館」が誇る作品群の中にあったフェルメールでした。(写真:B2)
そしてこの絵の最大の謎は、背景の壁にエックス線検査で見つけ出された「キューピット」が隠されていたことが発見されたことだった。近年の検査で誰がいつ行ったのかは分からない謎なのだが、壁を覆いつくしていた白い絵の具を剥がすと絵全体の4分の1ほどの大きさがあるキューピットが見つかったのだ。絵の右3分の1ほどもあるグレーのカーテンの後ろの壁にまさかこんなキューピットがあろうとは誰も想像もしなかっただろう。
フェルメールの特徴的な窓から入る太陽の光に輝く女性の顔と手紙の白さが印象的な絵だ。その姿を見守る様に佇むキューピットが謎を更に深める。手紙は恋人からのものなのだろうか、女性の熱心な読む姿と表情が伺える作品だ。
その他巨匠たちの作品にも目を奪われる。(写真:B3)
まず左はヤン・ステーンの「ハガルの追放」。中央がヘラルト・テル・ボルフの「手を洗う女」。そして右はハブリエル・メツーの「レースを編む女」だ。
次、(写真:B4)
左上はレンブラント・ファン・レインの「若きサスキアの肖像」。右がヤーコブ・ファン・ライスダールの「城山の前の滝」。下がヤン・デ・ヘームの「花瓶と果物」だ。
17世紀オランダ画壇の素晴らしい作品でした。この展覧会も是非ご覧ください。見逃す手はないですよ。