「大学、辛うじて入れ替え戦出場を防ぐ」

「大学、辛うじて入れ替え戦出場を防ぐ!」
小春日和というか、南風が吹いて比較的暖かい日曜日だった。関東大学アメリカンフットボールTOP8のリーグ戦最終日、舞台は横浜スタジアム。既に2試合が終わっていて、第1試合で中央大が立教大に勝利しているため、母校対早稲田の試合結果に関わらず、入れ替え戦への出場はなくなっていたが、是が非でも他力ではなく自力で勝ち取ろうという気持ちで試合に臨んだ。(写真:F1)

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試合は早稲田のキックオフ、母校のリターンで始まった。(写真:F2)
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母校は怪我をして休んでいたQB小田君がスターターだ。小気味良くパスが決まるが最後まで続かない。早稲田はラン、パス共に良いが、母校ディフェンスの頑張りでパントとなる。それでも母校は敵陣27ヤードからの長いFGを残念ながら失敗してしまう。第1Q,早稲田のパントを母校のリターナーがキャッチミスし、早稲田にリカバーされてしまい、攻撃権は早稲田に移ってしまう。このチャンスを早稲田は逃さず、残り2分23秒、母校陣内11ヤードからパスでTD,TFPも決まり、0:7となってしまう。(写真:F3)
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第2Q、反則で15ヤードの罰退でロスするなど母校の試合運びの拙さが目立つ。ここでQBは小田君から一年生の三輪君に替わる。残り7分42秒、母校陣内15ヤードからの第1ダウンに早稲田はパスでTD,TFPを決めて0:14とリードを広げられる。(写真:F4)
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ここから母校の反撃が始まる。QB三輪君からのパスが次々と決まり、敵陣深く攻め込み、残り2分18秒、ゴール前10ヤードからパスで漸くTDを奪い、TFPも決まって7:14となる。(写真:F5)
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しかし、残り2分18秒、ゴール前26ヤードからの第4ダウン、早稲田はFGを決め、7:17と再びその差を広げられた。(写真:F6)
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前半終了間際の残り53秒、ゴール前9ヤードから三輪君からのパスが決まり、TD,TFPも決まり、14:17と追い駆ける。(写真:F7)
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ハーフタイムショーは母校チアガールたちだ。(写真:F8)
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第3Q,早稲田の再三のパスを母校ディフェンスの踏ん張りで防ぐ。残り47秒、ゴール前18ヤードの第2ダウン、三輪君からのパスがRB6番田矢君に決まりTD,TFPも決まり、21:17と逆転する。(写真:F9)
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しかし、第4Q残り8分34秒、ゴール前1ヤードをランで突破されTD,TFPも決められ、21:24と再度逆転を許してしまう。(写真:F10)
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その後は時間との戦いだ。もう一度のTDかFGを決めないと負け試合となってしまうのに、残り4分を切っての第4ダウン5ヤードを残してギャンブルをせずにパントを蹴らせるという作戦が私には理解出来ない。パントで攻撃権を放棄してしまい、残りの時間を早稲田に使わせてしまうという作戦感覚が理解出来ない。勝つつもりがあるのだろうか?あの場面では絶対にギャンブルして攻撃権を繋げなくてはならないのに、時間との戦いで勝てるというのこそ、ギャンブル過ぎる判断ではなかろうか。ベンチ陣の考え方作戦方法を疑問視する。結果、試合はこのまま早稲田がボールコントロールして終了した。
何と2勝5敗という無残な結果となり、今シーズンを終えた。辛うじて入れ替え戦には出なくてもよくなったが、不満の残るシーズンだった。1位日本大、2位早稲田、3位法政、4位中央、5位立教、6位慶応、7位明治、8位日体大となった。唯一の救いはQBの三輪君が少しづつ伸びていることだろう。来年に期待したい。
一応今シーズンを総括してみると、やはりオフェンスはエースランニングバックの李君の穴を埋め切れなかったことと、ディフェンスはLB主将染矢君の怪我が回復しておらず全試合に出られなかったこと、そして最も重要なのがキッキングテームの弱さ、不正確さ、スピード不足に尽きる。キックゲームが試合の結果を左右した今年、特にキックオフの際のブロックはただ単に接触するだけで相手を倒すという迫力に欠けていた。タックルの悪さも目立った。FGやTFPでのキックの不正確さは他のチームと比べても劣った。これらを是非来シーズンは改善して試合に臨んでもらいたい。問題はやはり練習量不足ではなかろうか。キックやパントは練習で何としてでも良くしてもらいたい。スナップバックもそうだ。これも安定感に欠けていた。センターとキッカーは人一倍の練習をしてもらいたい。縁の下の力持ちの役割だけにその出来不出来が試合結果を左右したことを本当に残念に思っている。千本スナップ、千本キックをやってでも強い正確なキッキングチームになってくれ。お願いします。ではこのコーナーは来年の春までお休みします。